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「花丸」第十話 感想

前半は、ダル系キャラの明石国行の魅力を語る話。
明石のあまりのダルダルさに、気を揉む弟二人。
そんな中、本丸内に、沢山のイタズラのような事件が発生。
弟に気を使って本丸内の作業をこころみ、失敗した明石の仕業か……? というストーリー。

 

あ、いいな、と思いました。
誤解とその解消、というありふれた話なんですが、そこにただただ、明石のらしさを配置してあるだけです。
これで充分だよな、と思います。珍奇さも奇抜さも無いけれど、すっと納得して落ち着ける話。
明石の語り口調の穏やかさを聞き続けているだけで幸せを感じました。

 


後半は小狐丸メインの話。
戦闘中、巻き込まれた野狐を助ける小狐丸。
するとお天気なのに雨が降り、狐の嫁入りが山の中を通り……

 


戦闘シーンに色気が出て来ましたね。素敵です。
そして小狐丸に関する豆知識とともに、いかにも日本の民話的な、不思議な話を展開してくれます。
ちょっとしたところにときめきます。薬研の刺し殺し犯すようなセリフ使いとか、キツネにシンパシーを感じてしまうっぽい小狐丸とか、三日月があの声で語る能楽の一セリフとか。
こういうのをこそ求めていたんですよねえ。日本刀の説明、むかしの日本の雰囲気、日本の文化、それらとともに作られているキャラの特徴、そういうのを、アニメにしか出来ない色と音と動きを加えて語ってくれるのを。
ああもう。こういうのを。こういうのをこそ求めていたんですよ。
いたんですよ!

 

話がそれますが、世界のありとあらゆる演劇やダンスって、「動き」を重んじてるもんですよね。俺の表現に酔いしれろ! ってかんじで。「停止」を重んじてる演劇やダンスって、能楽くらいなんじゃないかしら? 一部の前衛的な演劇やダンスではそういう表現もあるのだろうけど、それが伝統文化レベルで根付いているものってあるのかしら?
こんなふうに連想や妄想もブワーと広がりました。

 

というわけで、今回は無理に自己の視点をいじる必要もなく。自然に楽しめました。
今まででいちばん楽しかったかもしれません。